ワーホリ終了後に、WEBデザイナーやプログラマーなどの仕事を目指す人は多くいます。
恐らく「PC1台で何処でも働ける」というのが、自由に生きたいワーホリの皆さんにとって魅力的なのではないかなと思います。
私もその1人で、ワーホリ帰国後、全くの未経験からWEBデザイナーを目指し始めました。(元保育士)
WEBデザイナーになる方法は、独学・スクール・オンラインスクールなど色々とあります。
今回私は、職業訓練に通ってWEBデザイナーを目指しました。
職業訓練校の見つけ方や、日々の授業、卒業後の進路についてご紹介します。
【注意点アリ】職業訓練とは?

職業訓練とは、就職に役立つ知識やスキルを基本的に無料で習得できる公的な制度です。
公的職業訓練(失業保険受給中の人が対象)と、求職者支援訓練(失業保険を受給出来ない人が対象)の2種類があります。
ここで注意点があります。職業訓練に通えるのは、再就職を目的として知識やスキルを得たい人だけです。
例えば「海外で自由に暮らしたいからWEBデザインの知識が欲しい」といった理由では、面接で落とされると思います。
私たちは、他の方が一生懸命働いてくれた税金のおかげで職業訓練に通うことが出来ています。
「職業訓練でスキルを得て→就職して→税金を払うことで恩返しをしましょう」と学校でも何度も言われました。
もちろん卒業後は必ずしもWEBデザインの仕事に就かなければいけないわけではありませんが、卒業後の就職(活動)は最低条件です。
「就職はしたくないけどスキルは欲しい」という方は、独学やオンラインスクールがオススメです。
職業訓練(WEBデザインコース)の見つけ方

職業訓練のコースには様々なものがあり、お住まいの地域によって開催期間が異なります。
「職業訓練 地域名」で検索したり、お住まいのハローワークで教えてもらったりする事が出来ます。
また、公共職業訓練の検索サイトから検索することも出来ます。
各コースの開催期間は決まっているので、「すぐに通いたい」と思っても募集期間がまだ先だったり、反対に募集が終了している場合もあります。
気になるコースがある方は、早めの検索・早めの計画をオススメします。
職業訓練に通うまでの流れ
実際に、私が職業訓練を知ってから通うまでに行った流れをご紹介します。
- 職業訓練について友達に教えてもらう
- WEBサイトを見るがよく分からない
- ハローワークに行く
- 職業訓練校の見学に行く
- 申し込みをする
- 面接
- 合格発表
1~4:職業訓練の申し込みまで
職業訓練に通おうと思ってWEBサイトを見たのですが、よく分からなかったので直接ハローワークに行きました。笑
受付で「職業訓練について聞きたいのですが」というと、窓口に案内してくれます。
本来なら職業訓練の見学日程が決まっていたのですが、あまりにもギリギリで申し込みをした為、全ての日程が終わってしまっていました。
しかし個人的に見学する事が出来、各教室を見たり先生とお話したりしました。全部で10分程度の簡単なものでした。
5:申し込みをする
ハローワークに行ったときに必要書類をもらっていたので、記入して直接ハローワークに持って行きました。
郵送は出来ないそうで、必ず直接ハローワークに書類を持って行かなければなりません。
後日、面接の日程や集合時間などの書類が自宅に届きます。
6:面接
面接の服装はスーツで行きました。ネットでは「私服でいい」とも書いてありましたが、スーツなら間違いないと思います。
ちなみに、私の前の順番の男性もスーツでした。
面接時の質問内容は、以下です。(個人面接・面接官2名)
- 1分間で自己紹介
- 自分の長所・短所
- 何か継続的に行っている事はありますか?
- 最近新しく始めた事はありますか?
- ワーホリで学んだ事はなんですか?
- 就職する意思はありますか?
数年前の事なのでうろ覚えですが、だいたいこんな感じだったと思います。
7:合格発表
後日、自宅に合否通知の書類が届きます。
必ず全員が受かるわけではなく、私が受けた時の倍率は1.5倍程でした。
職業訓練の1日の流れ
私が通っていたコースは、「DTP・WEBデザインコース」で期間は6ヶ月間。
- DTPデザイン…紙のデザイン(ポスター・パンフレット等)
- WEBデザイン…WEB上のデザイン(HP・バナー等)
生徒数は14名で男性:10名・女性:4名、年齢層は20歳~31歳のクラスでした。
1日の流れは以下です。
- 8:50 朝の会(1分間スピーチ等)
- 9:00 午前の授業(50分×2・休憩10分)
- 12:00 昼食
- 13:00 午後の授業(50分×2・休憩10分)
- 16:00 終了(自習可能)
時々、授業後(16:00~)特別講座があることもありました。(無料)
実際の授業はどんな内容?

私が通っていた職業訓練校の授業内容をご紹介します。各学校によって授業内容は違うので、参考程度にご覧ください。
授業は大きく分けると、「インンターネット」「DTPデザイン」「WEBデザイン」の3つがありました。
インターネットの授業(1割)
パソコンがどのようにしてインターネットに繋がっているかの授業です。全体の1割程度の授業でした。
ここだけの話、難しすぎていつも眠かったのは内緒です。
DTPデザインの授業(4割)
主にillustrator(イラストレーター)の使い方を学びながら、チラシ・ポスター・フライヤー・ロゴ等を作ります。全体の4割程度の授業でした。
ただ作るだけではなく、先生をクライアント役にしてヒアリングする練習もしました。
- クライアント…これから作る広告の依頼主
- ヒアリング…どのようなデザインにしたいか要望を聞くこと
作品を作ったあとは先生から直した方が良い点などを教えてもらったり、生徒同士で見せ合ったりします。
全ての作品に先生からの手直しがもらえるわけではないので、私は授業後に先生にお願いして手直しを教えてもらっていました。
WEBデザインの授業(4割)
主にPhotoshop(フォトショップ)の使い方を学びながら、WEBサイトをデザインしたり、HTML/CSSのコーディングをしたりします。全体の4割程度の授業でした。
簡単なWEBサイトを先生と一緒に作る→既にデザインがあるものを先生と一緒にコーディングしていく→卒業制作を1人で作る、という流れでした。
卒業制作は、自分でデザイン・キャッチコピー・写真撮影・コーディングなど全てを自分で行います。
もちろん、分からない所はその都度先生に質問することができました。
その他の授業(1割)
他にも、WEBマーケティングや写真撮影の授業がありました。
こちらはかなり簡易的なもので、アナリティクスの見方やISO値の設定の仕方などを学びました。
インターンシップ(就業体験)
全ての授業が終わると、実際の企業で2週間のインターンシップがあります。(無給)
私はWEB制作会社でインターシップをしました。
打ち合わせに連れて行ってもらったり、バナーを作ったりと、実際の現場での様子が分かるのでとても良い経験でした。
職業訓練後の進路は?

ここまで読んだ方は「職業訓練後に就職できるの?」と思っているのではないでしょうか。
私のクラスを一例の挙げると、卒業後14名全員が3ヶ月以内に就職をしました。
- WEB・DTPデザイン関連:60%
- パソコン関連:10%
- その他:30%
私は卒業後に正社員として働いたのですが(保育関連のOL)、1ヶ月で辞めてDTPデザイナーとして派遣で働きました。
「どうして卒業後にOLになったの?」と思った方もいるかもしれません。
卒業後、私は「デザインの仕事をやりたいのか」「元々働いていた保育に関連する仕事がやりたいのか」迷っていました。
そこでちょうど目に入った保育関連の会社で働いたのですが、朝から晩まで働いて心が死んでいったのですぐ辞めました。
現在は、DTPデザイナーから転職して、WEBデザイナーとして派遣で働いています。
今はお仕事がものすごく楽しいので、「やっぱりあの時辞めてWEBデザイナーに転職して良かったな」と思っています。
職業訓練中にした方がいい事
「職業訓練で勉強したWEBデザイナーは馬鹿にされる」と聞くことがあります。
私自身は今までに一度も馬鹿にされた事はありませんが、実際にそのような事もあるようです。悲しいですね…。
そこで、馬鹿にされない為にしておいた方がいいたった1つの事をご紹介します。
それは「授業外で作品を作りまくること」です。
ただなんとなく作ってもいいのですが、せっかくなら目的があった方がやる気が出ます。
私は「登竜門」というコンペのまとめサイトを見て、様々なコンペに応募していました。
数十万円の賞金が出るコンペもあるので、どんどん応募しましょう!
職業訓練からWEBデザイナーまとめ
長くなってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。
私自身も元々保育士をしており、全くの未経験からWEBデザイナーになれました。
職業訓練校では、二児のママ・元居酒屋バイト・元動画クリエイター・海外留学から帰国したばかり・元放送作家など様々な人がいました。
普段は関わらないような人たちと関わる事が出来、同じ目標を目指す仲間が増えたのは嬉しかったです。
もちろんWEBデザイナーになる道は、職業訓練以外にも独学やスクールなど様々な方法があります。
職業訓練が、手段の1つとして参考になれば嬉しいです(^^)

